真剣に家系探求

何かの縁で北海道に集まってきた祖先の歴史を少しづつ紐解いていきます。

明治19年式戸籍編製時の地名について

家系のインデックス

 

本籍地。

いまは皇居の地番に置いたり、市区町村の役場の住所に置いたりと好きな場所に置くことができるようです。

 

私は結婚して最初に住んだ場所を本籍地にしています。

いま住んでいる住所とは違うので、忘れないようにしなくてはなりませんね。

まだ同じ釧路市内なので特に不便はありませんが、違う市町村になると郵送で証明を取ったりしなくてはならないので、ちょっと面倒になると思います。

私の両親も、最近になって釧路市から現在居住している函館市へと本籍を移しました。
それまでは、いろいろと証明関係を頼まれて送ったりしたものです。

 


明治19(1886)年に現在取得できる最古の戸籍が編成された際、本籍地は基本的には居住地となっていたそうです。

ですので、明治19年式戸籍に記載されている本籍地は、例外はあると思いますがほぼ祖先たちが住んでいた場所なのですね。

しかしながらいろんな戸籍謄本を見ていると、地名の表記に地域差があるものだなぁと感じておりました。

 

サンプルが少ないですが、私の手持ちですと以下のような感じです。


①村名+番地のパターン

青森県
青森県下北郡関根村150番地戸(現:むつ市関根)※番地戸とはいったい・・・?
青森県下北郡田名部村411番地(現:むつ市金谷)

岩手県
陸中国九戸郡長興寺村65番地(現:岩手県九戸郡九戸村大字長興寺。現在は第○地割となっている)
陸中国九戸郡戸田村66番地(現:岩手県九戸郡九戸村大字戸田。同上)

宮城県
宮城県刈田郡小村崎村49番地(現:蔵王町大字小村崎)
宮城県名取郡志賀村8番地(現:岩沼市志賀)
宮城県桃生郡矢本村44番地甲(現:東松島市矢本)

山形県
山形県最上郡大蔵村大字南山○番地(現在もそのまま。「明治の大合併」以降の編製のため、大字表記あり)

 

②村名+番屋敷や番戸表記

茨城県
茨城県筑波郡牛縊村33番屋敷(現:つくば市上里)
茨城県久慈郡生瀬村大字小生瀬237番屋敷(現:大子町小生瀬。「明治の大合併」以降の編製のため、大字表記あり)

新潟県
新潟県中蒲原郡上高井村24番戸(現:新潟市南区根岸)
新潟県西蒲原郡吉江村18番戸(現:新潟市南区吉江)

鳥取県
鳥取県八東郡徳丸村105番屋敷(現:八頭郡八頭町徳丸)
鳥取県法美郡荒舟村10番屋敷(現:鳥取市国府町荒舟)


③村名+字名+番地

○北海道
北海道茅部郡落部村字野田追1番地(現:二海郡八雲町東野)

福島県
福島県安達郡東新殿村字後石倉○番地(現:二本松市東新殿。現在「後石倉」の字名は無し)
福島県西白河郡五箇村蕪内字新屋敷○番地(現:白河市東蕪内字新屋敷)
福島県東白川郡下山本村字松原○番地(現:棚倉町大字下山本字松原)
福島県東白川郡上関河内村仲町○番地(現:矢祭町大字上関河内字仲町
福島県東白川郡関岡村字飯野○番地(現:矢祭町大字関岡字飯野)
福島県東白川郡東舘村字舘本○番地(現:矢祭町大字東舘字舘本)
福島県東白川郡山下村字萩○番地(現:矢祭町大字山下字荻)

 


①や②のパターンだと、小字の特定ができず、いまの住所を照らし合わせることができません。

村によっては小字ごとに地番が振られていることもあり、○○村1番地が村内の異なる場所にいくつもあったりします。

あるいは村全体で5000番地とかまで地番が振られていたりすることもありますが、たいてい今は区画整理や住居表示の施行で、現在の住所とは異なることが多いと思います。
静岡県浜松市西区篠原町には、27440番地-1という途方もない地番が振られています!

 

③のパターンのうち、福島県に関しては明治19年の住所が変わらずにいまもそのまま在り続けています。調べる際には非常に助かります。

 

小字の表記があるのは私の手持ちでは北海道と福島県だけ。北海道の落部村に振られている町名と番地は今は生きていませんけれど。

小字を表記していた町村(あるいは道府県で定められていた?)ははたして珍しいものなのでしょうか・・・?

 

ちょっと統計をとってみたいですね。